NORML、真実の報告 2005

政府の詭弁とカナビスの真実

Source: NORML
Sub: About Truth Report 2005
Athor: Allen St. Pierre, Executive Director of NORML
Web: http://norml.org/index.cfm?Group_ID=5513
Date: 21 Jul, 05


NORML(カナビス法改正を求める全国組織 The National Organization for the Reform of Marijuana Laws)では、2003年に 「政府はカナビスについて国民に嘘をついている」 という包括的な報告書を発表しました。これは、ホワイトハウス麻薬撲滅対策室(ONDCP)が出した通達 「アメリカの検察当局に宛てた公開書簡」 に反駁するために作成されたものです。

「アメリカの検察当局に宛てた公開書簡」は2002年11月1日にホワイトハウス麻薬撲滅対策室の国内担当スコット・バーン専門官によって送付されたもので、そのなかで 「国家全体で、カナビスの脅威に匹敵するようなドラッグは他にない」 と強調し、法執行当局に対してカナビスの違反者を 「積極的に起訴」 するように強く要請しています。

この麻薬撲滅対策室の書簡はカナビスの危険性について半端な真実と明らかな嘘で満たされており、カナビスの軽微な所持だけで毎年65万人もの国民を逮捕してきた国と州の政策を正当化する目的のために、利用できそうな研究結果をつまみ食いして詭弁を使ったものです。

これを契機に、ホワイト・ハウスの反カナビス・プロパガンダはますます警告と極論的な色彩を強め、謙虚さを失って責任の範囲を逸脱するまでになってきています。最近のブッシュ政権の言動は、カナビスに関してレトリックと誇張だけで中身がなく、国民に必死に嘘を並べたてています。

今回発表した 「NORML 真実のレポート2005」 は2003年に発行した初版を改定し、内容を大幅に増やしたもので、前回と同様に、連邦政府自身が麻薬撲滅対策室の嘘とプロパガンダを目的に行った科学研究や統計のデータをそっくりそのまま流用して反駁しています。

NORMLは、カナビスの害を誇張して主張することからは何も生まれないと確信しています。というよりも、カナビスのリスクをことさら強調して言い立てることで、国の政策決定者や法執行当局は信頼を失い、もっと危険なドラッグの本当の害を国民にきちんと教育する能力まで自ら低下させてしまっているのです。さらに、カナビスの節度ある利用に対してまで危険を誇張することで、毎年、多数の良き生産的な国民まで無用に逮捕してしまっているのです。

私たちはもう黙っていることはできません。納税者の資金を独裁的にプロパガンダに使うことを許すことはできません。このレポートでは、カナビスとカナビス政策に関して真実と科学にもとづき、この問題に関心のあるすべての人々に勇気を与えることをめざしています。

今こそ、公正な社会教育を通じてカナビスの社会的な害を最小限にするキャンペーンを始めなければなりません。レトリックではなく科学に従い、カナビスに対する国の社会政策を変えていきましょう。


アレン・ピエール  Allen St. Pierre
Executive Director, NORML, Washington, DC
director@norml.org


「NORML 真実のレポート2005」 は、NORML上級政策アナリスト、ポール・アルメンターノが、NOLML研修生ポール・バーナード(デューク大学)の調査をもとに、改訂作業を担当しました。

このような重要なレポートをタイムリーに発行できるのは、関心のある皆様がNORMLの活動を支援してくれているおかげです。今後ともNORMLに対する支援をお願いいたします。