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精神分裂症の研究に疑問

NORMLニュージーランド

Source: www.stuff.co.uk
Pub date: Friday, March 25, 2005
Subj: Pro-cannabis lobby questions research link to schizophrenia
Web: http://www.shroomery.org/forums/showflat.php/Number/3967513


ニュージーランドのティーンエイジャーたちの調査をもとに、カナビスを使っていると精神分裂症になるリスクが高くなることが明らかになったという研究が発表されたが、カナビスの合法化を主張してロビー活動を行っているNORMLは、その見解を受け入れることができないと語っている。

NORMLニュージーランドのクリス・フローリー代表は、今週発売されたニュー・サイエンティスト・マガジンに掲載された研究において、わずかばかりのサンプルから「針小棒大な一般化」が行われていることに驚いた、と述べた。

調査報告によると、ニュージーランド南部のダニーデンで1972〜73年に生まれた759人を対象に行われ、15才の時から週に3回以上カナビスを吸っていたグループでは吸っていないグループに比較して精神分裂症の症状に陥る率が10%高かった。このことをもとに、研究チームは、傷つきやすい未成年にとってカナビスが有害であると結論づけている。

ニュージーランドの研究に協力した疫学者メリー・キャノン(アイルランド・ダブリンを本拠とするイギリス外科医師会所属)は、自分たちの研究チームではカナビスが精神分裂症の一因になっていると確信を持っている、と言う。

この研究では、15才から週3回以上カナビスを吸っていた者は29人で、そのうちの3人だけが精神症になったに過ぎないが、キャノン博士のチームは最近、精神分裂症になりやすい遺伝子を調べる方法でデータを再分析した。

調査した遺伝子はCOMTと呼ばれるもので、脳内の信号の伝達をつかさどるドーパミンを破壊する転移酵素に関係している。COMT遺伝子には2種類の型があり、その一つが精神分裂症の人に共通して若干多い傾向が見られることから病気のリスク・ファクターと考えられている。

調査対象者のうちで、「善玉」のCOMT遺伝子を2つ持つ人のグループではカナビスを吸っていてもほとんど影響が見られなかったが、「善玉」と「悪玉」COMT遺伝子を一つずつ持つグループでは精神症のリスクがわずかながら増加した。また、このことから、両方とも「悪玉」の人の場合の精神症になる可能性は、ティーンエイジャーのときに吸い始めると成人になってから始めた人よりも10倍に増え、カナビスが確実にトラブルの原因になる、と書かれている。

だが、NORMLのフローリーは、この研究で少しの人が精神分裂症の症状を起こしたからといってそれを拡大解釈するのは疑問だと述べ 「このような小人数からではいかなる結論を主張することも間違っています。」 「実際、西側諸国ではどこでもカナビスの使用率が増加していますが、精神にかかわる病気の率は低下しています。」

「カナビスを使うことはごく正常なことです。クライストチャーチの研究では21才の人達の74パーセントがカナビスを使ったことがあると認めていますが、全体で精神を病む人が増えたなどということはありません。」