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2006年9月13日


NORMLレポート、『カナビスの最新医学研究レビュー 2000〜2006』 発表
ミズーリ州、連邦裁判所が公職従業員に対する無差別ドラッグ・テストを制限
今週末、第17回ボストン・フリーダム・ラリー開催



●NORMLレポート、『カナビスの最新医学研究レビュー 2000〜2006』 発表
2006年9月13日 - アメリカ・ワシントンDC発

NORMLファンデーションから本日出版された最新の総合レポートによると、近年発表されたカナビスの病気の治療に関する臨床および臨床前研究で、カナビノイドには人間の生活を脅かす様々な病気の進行を押さえる働きがあることがわかってきた。特に、
多発性硬化症 や 間接リウマチ炎症性大腸炎 などの自己免疫疾患、アルツハイマー病 や 筋萎縮性側索硬化症 (ルーゲリック病)などの神経障害に効果のあることが示されている。

NORMLファンデーションのレポートは、2000年以降に提出された、カナビノイドの治療有効性に関する120以上の研究論文を集約したもので、特に最近注目を集めている15の疾患について解説している。内訳は、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、糖尿病、筋緊張異常症(ジストニア)、線維筋痛症、消化器疾患、神経膠腫症(グリオーマ)、C型肝炎、高血圧症、失禁症、骨粗鬆症、かゆみ、間接リウマチ、睡眠時無呼吸症、ツゥーレット症候群、となっている。

「カナビスのリクレーショナル使用については依然として政治的な議論が続いているが、カナビノイドの医療利用に関する臨床研究は、現在、かつてのどの時代よりも旺盛に行われている。」 と著者のNORMLのシニア政策アナリスト、ポール・アルメンターノは書いている。「いくつかのケースでは、古くから医療カナビスユーザーたちが語っていた証言を現代科学が追認したものになっている。また、この報告書では、カナビノイドの全く新しい臨床可能性についての研究も取り上げている。」

「カナビスの治療利用に関する臨床研究は、当初、カナビノイドには症状を緩和する効果があるかに重点が置かれていたが、今日では、ガンなどの生命を脅かす深刻な病気の進行を阻害するカナビノイドの役割について探る研究に焦点が移ってきている。こうした流れは、過去20〜30年前の研究者たちには思いもしなかった展開で、間違いなく、カナビノイドを応用した非常に効果的で広い範囲の治療の応用研究に向かっている。」 とアルメンターノは書いている。

「しかし、不幸にして、カナビスのいかなる利用に対してもアメリカ政府が強い政治姿勢を取り続けているために、こうした最新の研究の大半がアメリカ以外の場所で行われ、北アメリカでは正当に評価されていない。しかし、この6年間に噴出してきた膨大な臨床および臨床前研究は、アメリカ政府のカナビスとカナビノイドの医療利用に反対する姿勢が科学ではなく、政治に根ざしたものであることを明確に物語っている。」

『噴出するカナビスとカナビノイドの臨床応用:最新科学文献レビュー 2000〜2006』 全文はHTMLおよびPDFで、http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7002 からダウンロードできる。(訳)

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Foundation Senior Policy Analyst, at (202) 483-5500 or via e-mail at: paul@norml.org.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7035


●ミズーリ州、連邦裁判所が公職従業員に対するドラッグ・テストを制限
2006年9月13日 - アメリカ・ミズーリ州ジェーソン・シティ発

連邦裁判所は、今週の火曜日、ミズーリ州精神衛生局が従業員の大多数にドラッグ・テストを実施しようとしたことに対して、無差別に実施することは、理由のない捜査を禁じた合衆国憲法修正4条に違反するとして却下した。

連邦地方裁判所のナネット・ラフレイ裁判官は、精神衛生局が「疑う余地のないにもかかわらず、従業員全員に対してドラッグ・テストをしなければならない「特別な必要性」の根拠を示せなかったと裁定を下した。

「結局、原告を無差別ドラッグ・テストに対象にするという精神衛生局の決定は、自分の局では違法ドラッグの使用を認めていないという 『ジェスチャーあるいは象徴』 に過ぎない。どの公共事業でも従業員が違法ドラッグの影響下で仕事をしていないことを裏付けることに関心を払うことは当然だが、こうした関心はすべての部署に共通するもので、令状なしのドラッグ・テストの一斉実施を一部署だけでも認めれば、合衆国憲法修正4条による従業員の保護規定が意味をなさなくなる。」

一方、裁判官は、州のリハビリ・センターの従業員に対しては、「特に傷付きやすい」人たちを相手にするので、厳しい検査が必要で無差別ドラッグ・テストも容認されるとする判断を示した。

ミズリーNORMLの依頼で今回の訴訟を担当した 
ダン・ビエット弁護士 によると、州精神衛生局1万人の従業員のおよそ3分の1が職務命令で無差別ドラッグ・テストを受けている。「判決では、正当な理由がある場合やリハビリ・センターの従業員などのドラッグ・テストは認めていますが、強制侵害的な一斉無差別ドラッグ・テストについては、この判決で今後無くなるはずです。」

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at (202) 483-5500 or Dan Viets, at (573) 819-2669.

The case is Jakubowicz et al v. Dittemore.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7036


●今週末、第17回ボストン・フリーダム・ラリー開催
2006年9月13日 - アメリカ・マサチューセッツ州ボストン発

今週の土曜日、ボストンのダウンタウンにあるボストン・コモンズで、第17回NORML&マサチューセッツ・カナビス・ボストン・フリーダム・ラリーが開催される。この年次イベントは、カナビス法改革を掲げたラリーとしては東海岸では最大のもので、5万人以上の参加が見込まれている。

今年のスピーカーとしては、NORML事務局長の 
アレン・ピエールハイタイムズ・マガジン 出版のリック・キューシック、SSDP (Students for Sensible Drug Policy)のクリス・クランなど多数が予定されている。

For a complete listing of Freedom Rally speakers and performers, please visit: http://www.masscann.org

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7037