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2008年2月14日


カナビスの禁断症状はタバコ並み? 根拠はたった12人の調査
バーモント州上院、カナビス非犯罪化法案を可決
今年もコロラド州アスペンでNORML法学セミナー開催



●カナビスの禁断症状はタバコ並み? 根拠はたった12人の調査
2008年2月14日 - アメリカ・メリーランド州バルチモア発

先週来、カナビスの禁断症状がタバコの禁断症状と同程度に深刻だとするジョンズ・ホプキンス大学の 
研究 がマスコミに大きく報道されているが、この結果はたった12人の被験者の主観的な回答から導き出されたもので、現在最も権威ある報告書の一つと認められているアメリカ科学アカデミー医学研究所(IOM)の報告とは全く対立するものになっている。

この研究は、ドラッグ&アルコール依存症ジャーナルに掲載されたもので、12人の被験者に、カナビスまたはタバコをランダムに5日間中断してもらって、各自の行動パターンの変化を調べている。

被験者たちは、怒り・反抗・不安・食欲変化・興奮性・イライラ・睡眠の困難さなど禁断症状を示す一般的な症状をチェックするスコア・シートを使って回答している。これらを分析した研究者たちは、タバコとカナビスの禁断症状の特徴や度合には差がなかったとして、「この結果は、カナビスを臨床的に使う場合に、重大な問題のあることを示唆している」 と結論づけている。

しかしながらこの結論に対しては、IOM報告 など他の研究とは全く対立している。これまでの報告ではどれも、カナビスには、アルコールやコカインやタバコなどのような一般的な陶酔物に関連して起こるような深刻な身体的・精神的依存症状は起こらないと報告している。

IOM報告によれば、タバコを使っている人のうち32%が生涯のいずれかの時点で 「ドラッグ依存症」 という臨床診断を受けている。また、ヘロイン・ユーザーでは23%、コカイン・ユーザーでは17%、アルコール・ユーザーでは15%が依存症になるとしている。

これに対して、カナビス・ユーザーで依存症の診断を受ける人は10%以下しかいない、として次のように書いている。

「何百万人ものアメリカ人がカナビスを体験しているが、大半は常用者とは言えず……依存するようになる人は僅かしかいない。確かに、カナビスでも依存症に発展することはあるが、……アルコールやニコチンなどの他のドラッグ・ユーザーの比べればその度合は低い。カナビスの依存症は、他のドラッグに比較して深刻度が少ないと言える。」

NORMLのポール・アルメンターノ副事務局長は、「カナビス依存症と呼ばれているものは、一般的に発生頻度は少なく、軽度で短期間しか続きません。アルコール依存症のような身体的健康に脅威となるような類の症状とは違います。また、ニコチンでは普通に見られる 喫煙再開行動 のような深刻な誘惑症状もありません」 と話している。

「さらに、連邦政府の統計によれば、ほとんどのカナビス・ユーザーが30才までに自発的にカナビスをやめてしまうことが示されています。このパターンは、青年期にタバコの習慣を身につけて一生そのまま遣い続けるタバコ・スモーカーとは全く違っています。」

For more information, please contact Allen St. Pierre, NORML Executive Director, at (202) 483-5500 or Paul Armentano, NORML Deputy Director, at: paul@norml.org.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7515


●バーモント州上院、カナビス非犯罪化法案を可決
2008年2月14日 - アメリカ・バーモント州モントピーリア発

バーモント州上院議会は、今週の火曜日に、少量のカナビス所持の非犯罪化を求めた法案を可決した。

上院238号修正法案では、1オンスまでのカナビス所持について、現在の刑事罰を犯罪歴の残らない罰金による民事罰に改める内容になっている。

現行の州法 では、いかなる量のカナビス所持または栽培であっても、最高懲役6ヶ月の軽犯罪になっている。

今回と同じよう、少量のカナビス事犯を罰金のみに定めた非犯罪化州法については、現在、12州 で施行されている。

バーモント州で下院と知事の承認を受けて法案が成立すれば、ネバダ州議会が2001年に非犯罪化州法を成立 させて以来久々のことになる。

For more information, please contact Allen St. Pierre, NORML Executive Director, or NORML Legal Counsel Keith Stroup at (202) 483-5500.
Keith Stroup's interview with Vermont Public Radio regardingb SB 238 is available at: http://www.vpr.net/news_detail/79325/.

Additional information on SB 238 is available from NORML’s "Take Action" Center at: http://capwiz.com/norml2/issues/alert/?alertid=10811606&type=ST.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7516


●今年もコロラド州アスペンでNORML法学セミナー開催
2008年2月14日 - アメリカ・ワシントンDC発

今年も、6月6日(金)〜7日(土)にコロラド州アスペンで毎年恒例の 
NORML法学セミナー が開催される。それに合わせて、現在、刑事犯罪弁護士と一般の参加希望者からの登録を受け付けている。アスペン市は全国でも有数のカナビス・フレンドリーな地域として知られているが、今回も市の中心にある グランド・ホテル が会場になっている。

今年の講演者は、全国刑事弁護士協会(NACDL)の次期会長に予定されている ジョン・ウエズリー・ホール、MSNBCテレビの法律解説者で、人気サイトTalkLeft.comのホストとしても知られている ジェラン・メリット、全国刑事弁護士協会の全会長で、故ハンター・トンプソンの法律顧問も務めた ジャラルド・ゴールドスタイン、アメリカで囚人の権利について最も古くから訴え続いているプリズン・リーガル・ニュースの共同設立者 ポール・ウエイト、の各氏となっている。

カンファレンスのソーシャル・イベントとしては、オープニング・ナイト・レセプション、アスペンのキャシュ・キャシュの有名シャフ、クリス・ランター による豪華ディナー、土曜の午後には、ハンター・トンプソンが晩年を過ごしたウディー・クリークの伝説のオウル・ファームで野外パーティが予定されている。

NORMLの設立者で法律顧問を務めるキース・ストロープ氏は、「毎年行われているこのNORML法学セミナーでは、弁護士の方々だけではなく一般からの参加者も歓迎していますが、今までの経験でもこのやり方が非常に喜ばれています。早速、6月の予定表にこのセミナーを加えてください」 と語っている。

Conference agenda and registration information for the 2007 Aspen Legal Seminar is now available online at: http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=6823.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7517