ジム・ウェッブ上院議員

カナビスで投獄するのはやめるべき時


ジム・ウェッブ上院議員

Source: NORML Daily Audio Stash
Pub date: 20 May 2008
Senator Jim Webb backs Marijuana
Author: "Radical" Russ
http://stash.norml.org/2008/05/20/
sen-jim-webb-d-va-the-time-has-come-to-stop-locking-up-people
-for-mere-possession-and-use-of-marijuana/


ジム・ウェッブ上院議員(バージニア州、民主)は、最新の著書 『闘うべき時が来た』 の中で、「カナビスの単純所持や使用だけで投獄するのを止めさせるべき時が来た」 と呼びかけている。

彼は、アメリカには一貫した国家安全保障政策がなく、決して戦ってはならない戦争の泥沼に陥っているとしてイラク戦争を批判する一方で、国が戦うべき問題として、富める人と貧しい人の経済格差とともに犯罪に対する非効率な取り組みを上げている。

現在、アメリカでは200万人以上が刑務所に入れられており、世界全体の囚人数の25%にも達しているとして、コストばかりかかって非効率的な投獄問題に焦点を絞った犯罪政策を再考すべきだと言う。

「この国には、世界で最も多くの罪悪人がいるが、それは、実際には投獄する必要のない人たちまでたくさん刑務所に送りこんでいるためだ。他の国ではもっと建設的な方法で取り組んでいる。」

「カナビスの単純所持や使用だけで投獄するのを止めさせるべき時が来ている。そうすれば、そこに費やされていた資金を節約してギャングの組織犯罪に振り向けることができる。このほうがはるかにセンスあるやり方だ。」


連邦のカナビス政策に重大な変化が起こりつつある

こうした政治家が出てきていることをどう考えることができるだろうか? 「頻繁に吸っていた」 バラク・オバマが大統領になって、「投獄するのを止める」 というジム・ウェッブが副大統領なったとしたら……

だが、カーター大統領のようなこともあるので余り盛り上がる気にはなれないことも事実だ。彼は、1978年にカナビスの非犯罪化に取り組んだが、スタッフの一人がコカイン・スキャンダルに巻き込まれて提案を放棄させられている。

また、カナビス・フレンドリーのベビーブマー世代で初めて大統領になったビル・クリントンは、「カナビスを吸ったが、吸い込んでいない」 と言って、年間30万人前後だったカナビスの逮捕者数を70万人まで増やす政策を率先して採用している。

しかしながら、今回は、連邦のカナビス政策に重大な変化が起こりつつあるような気がする。オバマは、今回の予備選挙で医療カナビスに対するDEAの強制捜査を止めることを約束しているし、2004年にはカナビスの非犯罪化の必要性についても言及している。

確かに、今回の選挙キャンペーンでは非犯罪化については引っ込めた形になっているが、アメリカの経済が破綻状態で、中東では2つの戦争にのめり込んでいる現状を考えれば、カナビス合法化による税収の魅力やドラッグ戦争の出費削減は、変化に対する恐れやリーファー・マッドネスのデマを押しのける可能性を秘めているのではないか。

これに対して、共和党のジョン・マケインは、選挙キャンペーンで医療カナビス患者の訴えに文字通り背中を向けて応えている。彼は政府の規模を縮小し無駄を無くすと盛んに言っているが、保守派の牙城であるドラッグ戦争の縮小については決して触れようとはしない。

ジム・ウェッブ(Jim Webb)上院議員は、2006年11月の選挙で上院当選したばかりの議員だが、すぐそのあとの1月に行われたブッシュ大統領の年頭一般教書演説に対する民主党の公式反論演説を行い、イラク戦争での 「米兵の犠牲は無駄死にである」 と指摘して一躍有名になった。

彼は、ベトナム戦争にも参加した海軍の退役将軍で、父や息子も軍人として従軍している。そのために、国家のために犠牲になることの意味に関しては、机上で議論しているだけの好戦政治家たちよりも説得力を持っている。

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