日本 投稿者:フロッガー 投稿日:2007/02/17(Sat) 15:03  No.1757   [返信]
ジョージ君、君がしばらくいなかったので寂しかったよ。
医療相談については親戚・友人・近所の人からしょっちゅうなので、気にしないでいいですよ。役に立てれば幸いです。ただ、この掲示板の趣旨と違っちゃうので、フロッガーブログによろしくね。
また、大麻問題には関連なくなってしまうんですけど、右翼とか左翼とかの事で意見があります。
僕は、右翼でも左翼でもない宇宙人なんですけど、なんかいろいろ誤解があるのかなーと思います。
今年の一月にたまたま靖国神社に行ったんですけど、軍服を着て亢進している右翼の団体を見ました。日本においては、右翼というと軍服を着て第二次世界大戦中の思想的雰囲気をもっているという、そんな印象を一般の人は持っていると思います。左翼・・、僕の印象はヘルメットをかぶって角棒を持って看板の前で叫んでる、そんな感じの印象です。それが、右翼左翼のステロタイプな像です。しかし、それは極端な例であって、実際は中道の亜型である人がほとんどでしょう。右翼左翼と人を分けて、ステロタイプな像をお互いに投影しあうのはどうかと思いますよ。
ここのところ日本史の本を読んだりするのですが、僕がもっとも共感する歴史観は司馬遼太郎も考え方です。ジョージ君にもお勧めします。
司馬によれば、日本史は古代から昭和初期までは連続性があるが、日露戦争から敗戦までの間は異質であるとしています。逆に敗戦後の現在と江戸時代・大正時代などは歴史的な連続性があり、間の20年ぐらいが異質であるということです。どうしてそうなってしまったかというと、日露戦争後の実際は敗戦に近い勝利により、勝ったのに補償をえられなかった為、そのフラストレーションから軍部が暴走し、天皇制を悪用して統帥権という明治憲法を飛び越えたおかしな権限を作り出し、天皇を利用する形で日本を支配したことによるとしています。当時日本が最も脅威と考えていたのはロシアの南下政策で、これに対する防衛処置として日本は朝鮮を併合しました。(日韓併合は日本の防衛的行為であると現在も正当化する人もいます。)その後、防衛から領土的野心に変化し、満州国の建国などにつながるわけです。現在から振り返ってみれば、そもそも過剰防衛であり、植民地政策としても採算の取れない合理性の無い政策でした。(当時日本は重工業が発達しておらず、植民地に売っていたものはタオルとかマッチです。儲かるわけが無い。)
その後、この行為が世界的な批判を浴び、冷静に考えれば物量などで圧倒的に劣るアメリカと勝ち目の無い戦争し、多くの国民を犬死させました。総じていえることは、当時の日本には冷静に国際的な状況を見る目が無かった。大和魂とか精神論に傾き、実際に採算性や兵力の比較を行わなかった。それがために国民全体が滅亡しかかり、この先何百年と続くかもしれない恨みを買うこととなった。このことは冷静に受け止める必要があると思います。
天皇というのは実際は神事をつかさどる役目であり、それをあのように利用した参謀本部にこそ責任があると僕は思う。天皇を敬うことと、戦前の体制を賛美することはまったく違うことだ。
その辺の歴史的経緯を含めて、日本が恨まれる理由を知る必要があると思うし、現在の日本と当時は異質なのであると胸を張っていえるよう、よき人間であり続けたいと僕は思っています。