言い訳っぽい反論2 投稿者:フロッガー 投稿日:2008/09/25(Thu) 08:44  No.4010   [返信]
「確かに、エビデンスが大切には違いありませんが、エビデンス自体もそもそも確率的なものですし、その確率にしたところで素人が何となく思っているよりもずっと低かったりする。結局、二重盲検のデータであっても最終的には患者の証言で成り立っているわけで、ケーススタディの証言を軽く見て、それを言う医師は「無責任」であるとまで決めつけるのは間違っていると思いますが。」
ここは賛同できません。私が言っているのは、論文の信頼性の評価についてであって、研究のデザイン上からRCT→ケースコントロール→ケーススタディーという信頼性の順位になるという事実です。エビデンスの確率というのは、95%真実だ、という意味です。その下が真実ではないわけではなく、ただの慣習的なカットオフ値だということも理解していますし、ケーススタディーを軽く見ている訳ではない。しかし、公の場で科学者がケーススタディーを真実のように話すのは無責任だと言っている訳です。ケーススタディーや患者の証言に耳を傾ける個人の姿勢の問題と、公のインターネットで情報を発信する場合の信頼性の確保の問題を混ぜないでください。逆のパターンもあるのですよ。大麻精神病のケーススタディーから大麻は精神病を誘発すると言えますか?無責任でしょう?
患者が証言するのはいいと思うんです。運動家が、こういう人がいる、ということを拾っていってあげることもいいと思うんです。でも、医者がその証言をもとに○○病に効くというのは違うでしょう?役割が違うんですよ。私はそれを言いたいだけ。立場上言わないこともある、としらさん達にも言ってあります。けれど、反対しているわけではないと。
「私の方から診察をお断りしていますが。」
患者の選択自由なのでいいのですが、なんだかさみしいですね。科学者としてのスタイルと、臨床医としてのスタイルが同じわけではないということで、言い訳しておきます・・・。