やれやれですね。 投稿者:d 投稿日:2008/10/03(Fri) 19:57  No.4078   [返信]
野中さんの紹介してくれた記事ですが、日本のマスコミが伝えると、それを受け取る読者のレベルからしてしかたがないのかなとも思いますが。

しかし、特に大麻に強い関心をいだいているはずのTHCのみなさんがその程度のレベルで、ツッコミが入らないのはちょっと物足りない気も…

今回の報告書が、イギリスでも屈指のバックレー・ファンデーションから発表されたことからして、その内容が「大麻は酒やたばこより害少ない」程度のものではないことはすぐにわかなければ。

ファンデーションのカンファレンスには、ランセットにドラッグ分類について書いたイギリス政府のドラッグ乱用問題諮問委員会の委員長であるデビッド・ナットやオックスフォードのコリン・ブラックモアなども加わっていることから考えても、各論の一部に大麻と酒やたばこの害比較が出てきても何ら不思議ではありません。ですが、この話題はすでに2年も前のニュースで、本来メインにはなり得ないものです。

今回の報告書の重要な点は、来年に迫った国連のドラッグ政策の本格的な見直しに合わせて、カナビスに課税・規制・管理して害を減らすことに挑戦すべきだと言うNGO提言を訴えているところにあります。今回のニュースはその点について全く触れておらず、記事としては全く価値がありません。

THCの皆様においては、ニュースを全体の背景から見て、分からないことは情報交換するなどして、マスコミ・レベルではないインテリジェントを身につけようとしてほしいと思います。

なお、記事には、カナビスによる死亡者が2人いると書いてありますが、この出典は1998年のイギリス上院科学技術委員会の報告書で、実際の死因はカナビス摂取にともなう嘔吐による窒息死で、直接の死因とは言えないと思われます。

http://www.erowid.org/plants/cannabis/uk_lords_report/ToxicEffects.shtml#a1