レス(2) 投稿者:しら 投稿日:2008/11/02(Sun) 23:48  No.4154  Mail  [返信]
活動準備家さん。私たちの活動にとって、最も本質的で、核心に触れる話なので、どのように回答したら良いか、いろいろと考える機会になりました。

>更なる取締の強化や法整備を、我々消費者の立場や意見を完全に無視した形で進められてしまいそうな危機感を感じます。

取り締まり当局は、明らかに大麻の罰則強化を意図していると私も思います。マスコミの取り上げ方は、ほとんどがその流れに乗せられた騒ぎだと思います。
ただ、一部に変化の兆しもあります。その変化の兆しは、黙っていたら起きたのではなく、これまで「大麻の事実」や「大麻取締法の問題点」を、それぞれの方法で、世の中に発信してきた人たちの力の総体が作り出した変化だと思います。そして、私たちの求める変化は、これからもそのようにして起きるのだろうと思います。

大手メディアの退廃は、構造的な問題も含んでいて、根が深いようです。いわゆるマスコミの問題は、大麻取締法に関することだけではなく、あらゆる分野に及んで起きているのではないでしょうか。

麻生首相の所信表明演説や、文芸春秋に掲載された文章は、麻生氏と懇意にする朝日新聞の記者が草稿が書いているのだそうです。びっくり仰天です。業界では知られた話なんだって。ビデオニュースで知りました。
http://www.videonews.com/

本当に危機感を覚えますね。

>今後どの様な活動を実際に考えておられるか?

最終的な目標は、大麻取締法の改正ではなく、大麻の可能性を活かせる日本社会を実現することだと私は考えています。法改正はそのための手段に過ぎない。
その意味で言えば、医療を含む大麻の個人的な利用が社会的に許容されている国のあり方などから学び、日本ではどのように具体的に社会に落とし込むのが良いか、制度設計を構想しておくことも必要だろうと思います。大麻政策をどうするか、という政治的な課題です。
個人的には、個人の大麻栽培を認めるのと同時に、栽培から流通までを管理する協同組合のような組織が望ましいのではないかと思っています。大麻生活協同組合。大麻コープ。(^^y-~

そこへ向う現在の課題として、具体的な取り組みを行っています。これまでの大麻取締法違憲論による裁判闘争や、大麻取締法の立法根拠である大麻の科学的な事実について行政と対話してきたのも、大きな目標に向かっての実践でした。

現状で必要な取り組みということで言えば、まず、大麻について医学的・社会学的に正しい情報を日本国内に流通させる点が最も重要だと思います。大麻に偏見を持っている人たちに、大麻の事実を伝える作業。そして、そのためには、私たち自身がもっと大麻の事実について学ばなければならないとも痛感しています。もちろん、私自身を含めて。
海外で大麻規制の見直しを求めて活動しているグループなどの動きも見逃せませんね。

そのような意味で、日本語で頼りになる情報がカナビス・スタディハウスしかないことに、強い危機感を覚えるのと同時に、貴重な情報を提供してくれているダウさんに心から感謝です。理論武装するための武器庫のような存在です。

>・国会前でデモ行進を行うとか、
>・議員会館に訪れて陳情を行うとか。
>・マスコミに対しても問題提起を行うとか。
>・フリーペーパーを発行し、大麻に対する正しい認識を国民の皆様に広めるなど

国会前でのデモなどは、単発的なイベントとしては意味があると思います。

議員への陳情は、行うことになると思います。既存政党への働きかけはとても重要で、現実を動かすためには不可欠の要素だと思っています。現在、主要政党にアンケートをお願いしていますが、その取り組みの流れで、政治家個人への働きかけも、そう遠くないうちに、スケジュールに入ってくるだろうと思います。

マスコミに対しての問題提起は、今も折を見て行っていることで、もっと強化できると良いのですが、こちらの力量不足で、とても充分とは言えないお粗末なものだと自覚しています。

フリーペーパーは話が出たこともあり、途中まで進めたのですが、諸事情で頓挫したままになっています。できれば、定期的にフリーペーパーを発行して、置いてくれる場所を全国に増やしていくなどの展開ができれば望ましいのですが。

大麻に対する正しい知識を国民に広める点については、私たち自身が大麻の正しい知識を知ることと同時進行で行うべきものだと思っています。

>実際に活動する人数につき、何人くらいで活動できれば実際に効果がある活動が行えるかの所感。

実際に活動する者の人数については、多ければ多いほどいいでしょう。
実践的な観点から言うと、取り組みの主要項目について実務を担当できる人員が必要です。
前にも書いたことがありますが、市川房枝さんは「市民運動とは事務である」と言ったそうですが、実に腑に落ちる表現です。

具体的には、海外情報の翻訳、ウェブ系の技術、書き起こし、法学、法律、医学、社会学、その他さまざま専門知識を持っている人たちの協力を得られればと願っています。
各地での学習会などを念頭に置けば、地域のコアになれる人が必要ですね。

>活動費用につき、例えば1口幾らでどの位集められれば、実際にインパクトのある活動が行えるかの所感。

活動に投入できるコストは、これも多ければ多いほどいいでしょう。事務所を持って専従で関われるスタッフが数名いれば、今とは全く質の異なる展開ができるでしょうね。
現状は、通信費などの事務費を賄えるかどうか、どうも慢性的に赤字っぽいというレベルです。

>若者の文化を大事にしてくださる政治家の方もあまりいない状況かと思われますが、

大麻取締法の問題は、「若者の文化」としての意味もありますが、基本的には人権の問題でしょう。行政的には薬物政策の問題でもあります。そのような視点から、私たちの主張を理解してくれる政治家はいるようです。

政権交代も現実的な話になってきているし、官僚組織のなかでも、政権交代後の政策に対応するための動きも下克上的に出ているようです。
薬物政策についても、税金の無駄遣いでしかない非寛容政策の維持拡大ではなく、人権と社会的コストにも好影響を及ぼすハームリダクションの要素を検討するよう、政治家や官僚に働きかけるチャンスでもあり、すでにその取り組みを始めています。そのうち具体的なことを記事にできると思います。

活動準備家さん、あなたにできることを手伝ってくれませんか?