感情的承服 投稿者:しら 投稿日:2009/01/13(Tue) 19:31  No.4609  Mail  [返信]
「夜回り先生」こと水谷修氏が中日新聞に連載しているエッセイに、明らかな事実誤認があるので、訂正と質問の公開書簡メールを書いています。

私は、大麻合法化を求める個人的な出発点として、アルコールやタバコほど害のない大麻で逮捕し、最低刑を懲役としている現状への怒りがあります。きっかけは、桂川さんのチョー過激なサイトを作り続けることができるかどうかという、いわばチキン・レースに乗り、退かないことを胎に決めたことが端緒でした。当初、これは逮捕されることになるという確信的な予感から、ビビリ、躊躇し、預かった原稿のアップを迷いもしましたが、大麻の医療的な利用を禁じた大麻取締法第4条が生存権すら犯していることを証明するには十分なデータもあり、最高裁まで戦えば司法は何らかの新たな判断を示さざるを得ないだろうという目論見もあり、チキン・レースに打って出ました。が、司法は、私の生存権侵害の主張を全く黙殺し、審理どころか一言も生存権侵害について触れることなく、訴えを棄却しました。

大麻は、人生を変えるほどの大きな気付きをもたらす作用があると、個人的な体験からも実感し、確信しています。覚せい剤のように意識が錯乱することもない。その大麻で、逮捕し、人生をぶち壊された人たちの経験も聞き知っていたので、そのような日本社会に一矢報いることができれば本望だと思い、決意して敢えて逮捕さえるようなアホな挙に出ました。

最高裁までが生存権侵害の主張について一言も触れずに訴えを退け、司法に一縷の望みを抱いていた自分の甘さを思い知り、絶望的な気分になり、同時に、実刑判決を受けて服役した桂川さんとの戦いを続行する意思を新たにし、これまで取り組んできました。始まりは2002年の冬。あれから6年目が過ぎました。

最高裁に訴えを退けられて以来、冤罪を含む数々の裁判支援を通じて、この国の腐りきった権力への怒りは増すばかりでした。

水谷氏と中日新聞への公開書簡メールを書き、読み返し、これでは反大麻を主張する者と、感情的な対立を深めるばかりだと感じました。私は水谷氏の言説を、率直なこところ軽蔑し、救いがたい偽善とナルシズムに満ちていると思ってきました。が、一方で、水谷氏の夜回りや相談対応によって救われた若者がいることも事実だろうし、圧倒的多数の世論は大麻擁護論よりも、水谷氏的な言説に共感するでしょう。

そうであれば、そのような言説と対峙する際、怒りを表出するのではなく、説得的、融和的な議論を構築しないと、水谷氏的言説を乗り越えることはできないだろうと、自分で書いた挑発的な公開書簡を読み返して思いました。

もともと怒りの感情が出発点なので、つい、ザケンジャねーよクソ野郎的な言葉が口をついて出てしまうまですが、反大麻感情に染まっている者たちに、感情的なレベルでの承服を与えうるような言説を用いないと、少数派としての多数派工作は戦略的にもうまくいかないだろうと、改めて認識しまうま。

さて、書き直し。(^^y-~