山本氏 投稿者:フロッガー 投稿日:2009/01/21(Wed) 08:23  No.4647   [返信]
かっちゃん
「大麻の毒性メカニズムを分子レベルで解明し、主成分で幻覚作用を起こすテトラヒドロカンナビノールが体内に入ると、中枢神経をマヒさせる作用が五倍にもなる代謝物質に変化する事を突き止めた。この代謝物質は生体組織と親和性があるため、体内に長期間蓄積し、大麻を吸えば吸うほど、効き目が現れるまでにこれまでより多くの量を必要とする性質があることも分かった。」

中枢神経をマヒさせるというのは、文学的・政治的な表現なのでしょう。曖昧で具体的なことがよく分かりません。予想するに、マウスかラットに打って、鎮静作用があったとか言ったことなのだと思います。言い方がセンセーショナルなので政治的な意図がある可能性が高いです。

代謝産物うんぬんについてはレスリー博士の「マリファナの科学」が信頼できるレビューです。
THCの代謝産物?メインの代謝経路ではTHCはまず肝臓で11ヒドロキシデルタ9THCに代謝され、これはTHCと同様の効果を持ちます。このことを言っているのでしょうかね。よくわかりましぇん。山本氏の仮説ではそういう物質があるんでしょうね。
体内に蓄積について。THCは脂溶性薬剤なのでそもそも蓄積します。しかし、この蓄積が身体への悪影響やフラッシュバックの原因になるかといったことは検討されたことがないようです。大量慢性使用者では影響があるのかもしれませんが(super high meは大丈夫そうだったけど)、通常は影響がないと思われます。
最後に耐性が生じる可能性について書かれていますね。どんどん量が増えていくよ、と。耐性については、動物実験でTHCを繰り返し大量投与した場合に生じることは知られていますが、大麻の喫煙で生じるかどうかは分かっていません。カジュアルユーザーではほとんど生じないようです。大量使用者ではありそうです。
日本の過去の研究シリーズは動物実験、大麻ではなくTHC、しかも大量、というパターンが多く、人間社会の大麻使用についてあてはめられる部分には大きな限界があります。
せいぜい「吸いすぎに注意」という勧告に使える程度のものではないでしょうか。
それを、曲解・誇張し、政治目的に利用している。法律違反者を減らすためなのだから嘘も方便だろう、という気持ちが透けて見えます。しかし、なんのために取り締まっているのか?何のために大麻の毒性を調べているのか?いわゆる分かりやすい「本末転倒」の例だと思います。