大麻と政治 投稿者:しら 投稿日:2009/04/04(Sat) 13:22  No.4957  Mail  [返信]
政治的な話、具体的には民主党小沢代表の秘書が逮捕・起訴されたこといついて、記事として書くことに疑義が出されている件、書こうと思いつつ、あまりにも多くの事柄が関連していて、ちょとまだ手を付けておりません。
大麻を取り巻く日本の状況を考えると、まず直接的には法律の問題があり、裁判の話があり、マスコミ報道の話があり、その法律を改廃する国会・政党・政治家の話があり、薬物乱用防止政策の話があり・・・・

やまさんのコメントにあった、「法律原理主義」の話に関連して書いておきます。
リンクを紹介してくれた原口議員出演の番組、見ました。
原口氏が言っているのは、小沢代表は何も法律に抵触するような行為は行っていない、政治資金規正法に則って献金を処理している、というものですが、私はこれを「法律原理主義」と言うのはどうかと思います。私が批判的に指摘する「法律原理主義」は、大麻取締法で大麻の所持や栽培は禁止されているのだから、ダメなものはダメなのだ、いけないものはいけないのだ、という、思考停止的な発想についてです。JANJANにも全く同じ論を主張する御仁がいましたが。

なぜいけないのか、法律制定時には明らかでなかった科学的知見に照らして、現在もその規定が正当性を持つのか、もし科学的正当性を担保できない状況になっているのであれば、その法律のあり方は見直すべきではないか、というのが私の立場です。

原口議員が主張していたのは、小沢氏の献金処理は現行法に抵触していないというもので、それを法律原理主義と呼ぶのは無理があるのではないかと思います。そのことと、政治資金規正法がザル法であることとは、別の問題でしょう。この機会に、政治資金規正法や献金のあり方について建設的な議論が行われるのは良いことだと思うけど、現行法に抵触していないのに、自民党で同じような献金の受け取り方、処理の仕方をしている、職務権限まで絡む者への捜査は行わず、小沢氏の秘書だけを逮捕勾留する特捜検察の今回のやりかたは、あまりにも正当性を欠いていると思います。

やまさんは、今回の事件が「重要な先例」になることを肯定的に捉えているようだけど、このようなあまりにも恣意的なやりかたが先例として認められてしまうのは、極めてまずい、とんでもないことだと私は思っています。記事でリンクした元東京地検の郷原氏の連載をぜひ読んでほしいけど、これでは国会の上に検主が位置するような、検主主義国家になってしまいます。