人権を尊重する国へ 投稿者:野中 投稿日:2009/10/06(Tue) 05:11  No.5625   [返信]
9月14日の厚労省監視指導・麻薬対策課の安田課長補佐に対する電話取材において、安田氏は以下のように発言しています。(Q:しらさん A:厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課)


Q.2009年のworld drug reportでですね、アントニオ・コスタさんが営利目的でやっているような組織犯罪的なところは徹底的に取締りを強化するべきだけど、個人レベルの使用者は病として保健衛生の観点から捉えるべきじゃないかっていう話をされてますよねぇ。

A.それは議論の余地があるところですねぇ。それはコスタ自身がヨーロッパ寄りだからそういうふうに言うんでしょう。実際彼が言っていることに関しては各国ともに全ての国がそれに賛同したわけじゃないですよ。

Q.ただEUなんかヨーロッパはそういった流れで実際に政策化されてますよね。

A.EUだから、EUの観点でやっているからですよね。だから、EUの観点がイコール世界的なスタンダードだっていうわけではないってことですよ。

ここで、安田氏は’コスタ自身がヨーロッパ寄りだからそういうふうに言うんでしょう。’という自論を展開していますが、そうではなくて、それが現在の国連の公式な見解であり、世界標準であるということです。コスタ氏の国連薬物犯罪事務所 事務局長 兼 国連ウィーン事務局長という立場、世界各国の薬物政策の状況から見ても分かるように、そのような国連の公式の見解に対して、彼のバックボーンを持ち出して批判することは不適切です。
コスタ氏の略歴
http://www.unic.or.jp/unic/single_event/624

問題は、そのような報告書をわが国の政策にどのように反映するかということであって、安田課長補佐の発言には、人権に対する配慮を怠り、ゼロトレランス政策に固執して、有効な政策を打ち出せないでいる政府の態度が表れています。

NGOとして、国連の協議資格を得るには様々な要件を満たす必要があるようですが、協議資格を与えられたNGOは、場合によっては主張擁護団体として、これらの機関は、国連が採択した行動計画、プログラムおよび宣言を実施し、国連のテーマを推進しています。
国連とNGOについて
http://www.unic.or.jp/information/UN_economic_and_social_council/