ちょっと気になったこと。 投稿者:野中 投稿日:2006/01/08(Sun) 23:30  No.698   [返信]
国立精神・神経センター精神保健研究所 薬物依存研究部
尾崎  茂,和田  清さんは日薬理誌 117 (1), 42-48 (2001)にて、
>動因喪失症候群(amotivational syndrome)は,有機溶剤や大麻等の精神作用物質使用によりもたらされる慢性的な精神症状群で,能動性低下,内向性,無関心,感情の平板化,集中持続の困難,意欲の低下,無為,記憶障害などを主な症状とする人格・情動・認知における遷延性の障害と考えられている.1960年代に,動因喪失症候群は長期にわたる大麻使用者における慢性的な精神症状として報告された.その後,精神分裂病の陰性症状,うつ病,精神作用物質の離脱症候などとの鑑別が問題とされ,定義の曖昧さを指摘する意見もあるが,現時点では臨床概念として概ね受け入れられつつある.
http://plaza.umin.ac.jp/JPS1927/fpj/issue/TOC01-117(1)/00-117-042.html
と述べられていますが、
国連世界保健機構(WHO) 1997年 薬物乱用プログラム2には
「大量の大麻使用から生じるかもしれず、生じないかもしれないamotivational syndrome(無動機症候群)については不十分な研究しか引き受けられていません。たとえ大量の大麻使用が時々学校や仕事において成功への減少した動機に関連しているとしても、そのような症候群が存在するのかどうか明確ではありません。」
とあります。
尾崎 茂,和田 清両氏とWHOの見解の間で、重大な相違がみられます。