カナビス文化を映し出すイベント

●ヨーロッパ各地ではいろいろなカナビス・イベントが行われている。イベントはカナビス文化を映す鏡のようなものだ。さまざまな人たちが集まってカナビスを吸いながら語らい、栽培したカナビスの品質を競っている。新開発の種子や育成器具やカナビス・グッズを並べ熱心に売り込んでいるブース、衣類や化粧品などのエコ・ヘンプ製品を扱うブースもたくさん出ている。医療カナビス学会やEUのドラッグ防止会議のような専門家向けのイベントもある。

   

●しかし、おもしろいことに、どのイベントにしてもここ数年に始まったものがほとんどだ。もっとも古いアムステルダムのカナビス・カップでさえここ十数年程の歴史しかない。それも初期のころはささやかなものに過ぎなかった。 カナビス・イベントが本格化し始めたのは21世紀に入ってからのことだ。どれも若くその規模を年々拡大してきている。 このことはカナビスに対するポジティブな認識がヨーロッパでは急激に広まっていることを示している。それに合わせてイベントも愛好家の親睦を主体にしたものから、一般の人々を対象にしたビジネス目的で行われるものに変化してきている。

   

●コーヒーショップのグルと呼ばれているオランダ・ハーレムのノル・ファン・シャイクは、その歴史を興味深い写真と軸足の定まった論評で発表し続けており、カナビス文化の成長を見事にレポートしている。