4. 料理法


ここでは肉を使った料理は特に上げていないが、基本的にはバターなどの代りにラードなどの動物油を用いて肉料理に応用してもよいし、またバターなどを使わない完全菜食主義者なら、マーガリンやオリーブ油を利用すればよい。当然のことながら料理のバリエーションは個人の好みに合わせて変更すればよい。

料理に使われる材料の分量は適当に変えてもよく、要はその人の嗜好しだいだ。とりわけカナビス材料の使用量に関しては、その効力に変動が大きいので、ここで示した分量は一つの目やすに過ぎない。マリファナの効力は産地や収穫の時期などによって1〜5%位は変わるし、ハシシの場合も6〜10%は違う。ハシシオイルはさらに変動が激しく、抽出法や製精法、売人による不純物の混入などで数10%は異なる。本書の数字は一応良質で平均的な効力を有するものと仮定してある。実際の正確な量は、カナビスの効力やその人の耐性、望む酔いの深さなどを考慮して決めなければならない。


バング
バングという用語は通常、植物の雌株の葉と花そのものを指して使われているが,インドではアルコールを用いない陶酔飲料を指すこともある。この飲料はミルクと香料(時には水も加える)に葉を加えて作る。インドの一部ではこれをハシシと呼んでいる地方もある。料理法は所によって変わるが、次の2つの方法は W.B.オシャンネシイの『インドカナビスの調理法』という本からの引用である。

第1の方法は、35g位のバングを冷たい水でよく洗い、もんで粉にして、ブラックペパー、キュウリやメロンの種子、砂糖、250ccのミルクに同量の水を混ぜてつくる。常用者が酔うにはこの程度の量が必要だとされているが、初心者はこの半分で十分である。この調理法は主に上流のマホメット階層で行われている。

別の調理法は、上と同量のバングを水で洗って臼でひき、ブラックペパーと1リットルの冷水とで混ぜる。これを一度の座で全部飲んでしまう。このやり方はヒンズーの人たち、とりわけバラモンやラジャプットの兵士たちに好まれている。

どちらの飲物も30分で効力が現われる。酩酊状態はほとんどいつも変わることなく現われ、陽気になり歌を歌い踊り出す。料理を賞味するようになり、性的な楽しみが増える。けんかっぽい人は、その本性を表わすこともある。酔いは3時間ほど続き、その後ねむりを誘う。吐き気や腹が痛くなるようなことはなく、また腸にも何ら影響しない。翌朝少しめまいがしたり目が充血したりするが、他には特に書くべきほどのものは何もない。


ホット バター バング
2人分としてシチューなべに 1/8ポンドのバターまたはギーを溶かし、良質のマリファナの花、または葉を10〜15g加えてまぶす。中火で1分程加熱しながらかきまぜ、ジュージュー音がしている間に250ccのウォッカをそそぐ。その際、煮立ったバターが液をはじかないように注意しなければならない。すばやくウォッカをそそぎ込んでしまうのが最もよいだろう。煮立たせて30秒程かきまぜる。その間に1〜2つまみの粉カルダモンシーズを加えたり、シナモンや丁子、ナツメグなどを試してもよい。また、何も入れないほうが口に合うかもしれない。要するに好みに応じて味付を決めればよい。

また、もう一つ決めなければならないのは、アルコール分をどの程度まで蒸発させるかである。ホットバター入りのラムとしてアルコールの効力を積極的に持たせてもよいし、少し長く煮てホットワイン程度の強さにしてもよい。また酒類を一切やらない人ならアルコール分が全部なくなるまで煮つめればよい。この場合、ウォッカなど使わずに、何故最初から水を使わないのかという疑問が起るかもしれないが、アルコールがカナビス樹脂を効果的に抽出するということを忘れてはならない。アルコールが全部蒸発してしまうと、樹脂は残った水分とバターの中に溶けていることになる。この料理は飲み物なので、アルコール分をほとんど取り除いてしまうつもりなら、その分を水で補う必要があるだろう。

いずれにせよ好きなだけ煮つめてから液をこし取る。容器の底にたまったカスはスプーンなどで押しつけて液分をしぼり出す。カスは捨てるか再度ウォッカで残った成分を抽出するかすればよい。液には好みに応じて糖蜜で甘みをつけ、ワイングラスに注ぐ。ホイップクリームを添えたり、何かつけ合わせをしてアレンジしてもよい。これで2人前になる。

この料理の調理法は活性成分を効果的に抽出し、体の吸収媒体としてもアルコールやバター、蜜など最高のものを使っているばかりか、デリシャスで満足すべき味も引き出してくれる。ホットチョコレートを思わせるが、それよりももっと楽しい飲み物だ。カナビス料理の中でも最も吸収の早いものの一つで、15分以内に効果が感じられる。乾杯!


インスタント ハシシ バング
普段から食べ物や飲み物などを作るのに余り時間を費やさない人にとっては、前節の料理は少し手がかかり過ぎるように見えるかもしれない。実際には豆からコーヒーをつくるのに比べてもそう厄介なものではないが、未経験の人には複雑でややこしく思えるだろう。中にはインスタントコーヒーを入れるのがせいぜいという人もいる。インスタントハシシバングはそんな人にぴったりの飲み物だ。コーヒーの通はどんなに長いスプーンを用意しておいても、インスタント物には決して触れようとはしないが、このインスタントハシシバングはホットバターバングやヒンズー古来からのバングにも劣らぬくらいすばらしく、脳をゆさぶる飲み物だ。主原料はハシシとバターだけで、アルコールは必要とせず、長い抽出時間も要らない。活性物質はすでにハシシの中に集積されているので、ホットバターを入れた湯には容易に溶けるからだ。知的な誘惑には理想的な飲み物といえよう。

2人前。小さなポットに1p強の厚さに切ったバターと水2カップを入れて加熱する。煮えたら0.5〜1gのハシシを粉にして加え1分余静かに煮る。耐熱性のコップ2個に1/3ずつミルクを入れ、それに出来上がったハシシ溶液を細かいメッシュでこしながら1/3ほどそそぐ。コップが割れないように最初のミルクは冷たいほうがよいだろう。蜜や砂糖で甘みをつけ、シナモンやナツメグ、バニラ、アーモンドエッセンスなどで味付けする。

ろ過器に残ったハシシ片は、まだ利用価値があるので次の料理まで取っておく。ハシシによってはカスの残らないものもあるが、むしろそのほうが望ましい。もしハシシがなけれぱ、ハシシオイルやカナビタールを代りに使えばよい。カナビスクッキングブランデーなども代用になるだろう。


マジューン
インドのある地方では、カナビスの効果を持たせたジャムをマジューンと呼び、クラッカーに付けたり、パスタリーの中身にしたり、そのまま手で食べたりしている。代表的な調理法は、7g程のマリファナの花の部分を乾いたフライパンで弱火で焼く。焦がさないように注意しながら茶色っぽくなるまで続け、焼上がったら1カップのナツメヤシの実の粉、1/2カップの乾ぶどう、1/2カップのクルミの粉、ナツメグとアニシーズ、ジンジャーの粉各小さじ1杯、1/2カップの糖蜜を加え、粉ぺースト状にする。それに1/2カップ強の水を含ませ練り合せ、各成分がよく混じり合うまで続ける。フライパンが熱いうちにバターかギーを大さじ2杯ほど加え、5分間まぜる。出来上がったジャムはビンに密封し、冷蔵庫で保存する。


アマンタジアン
これはハシシを原料とした別のジャムで、マジューンと同じようにして食べる。2カップのスモモバターかアップルバターと1/2カップの粉アーモンド、大さじ1杯のレモン汁、小さじ 1/2〜1杯の粉シナモン、7gの粉ハシシをミックスし、完全に混ぜ合わせる。ビンに密封し冷蔵庫で保存する。

マジューンもアマンタジアンも、19世紀にボードレールやゴーチェ、ランボーといった詩人で有名になったハシシクラブで供されていたグリーンペーストと同類のものである。


マジューン キャンディー
マジューンは時にキャンディーにすることもある。次の調理法はオシャンネシイが友人のアミールから教わって記録したものである。

バングとギーを100gずつ陶器またはスズメッキした容器に入れ、水1/2リットルを加えて炭火で熱する。水が完全に沸騰し、容器のふちのバターがはねるようになるまでよくかき回しながら煮る。出来上がったら火から下ろし、布で液をしぼり出す。活性成分が麻の色をした油の溶液として得られ、しぼりカスは捨てる。

緑の油の溶液は冷めるとすぐバター状に固まり始める。次に手で水をかけながらよく洗い、水が着色するまで続ける。これで色素や水溶性の成分が取り除かれ、ごく薄い緑色の軟膏状のぺーストが残る。水は飲むと酔うが、アミールによると喉を圧迫して痛くなり、非常に不快で危険な症状を引き起すので捨ててしまう。

バターぺーストとは別にシロップの用意をする。土なべに900gの砂糖と水少々を加えて加熱する。砂糖が溶け、あぶくが出だしたらミルクを60ccほど入れ、アクを取り除きながら時々水とミルクを加えて1時間ほど煮る。液が粘着性の透明なシロップになるまで十分にかき混ぜ、固めるために冷たい平らな皿を用意する。100gの粉ミルクを加え、最後に上で作った麻のバターぺーストをそそぎ込んで、数分間手際よくかき混ぜる。香料を少しふりかけて、皿にシロップをそそぎ入れる。すぐに固まって、薄いケーキになるのでひし形の小片に切る。味はスイートでよい香りがする。


マラケシ ホワイト クッキー
まず次の要領でクッキーのべースになる生パンをつくる。活性材料としてはカナバターを使う。カナバターを1カップ暖め、それに糖蜜1/2カップと卵1コ、小さじ2杯のバニラーエッセンスを加えてかき混ぜる。エッセンスはアーモンドやオレンジ、レモンなどでもよい。これを小麦粉3カップと小さじ1杯のべーキングパウダーでつくった粉の中にそそいで生パンにする。1時間ほど冷蔵庫で冷やして固めた後、5ミリ位の厚さにのばしてクッキーの抜き型か小さなグラスで抜く。まん中にアーモンドを添え、クッキングシートに並べ、予め190℃に熱したオーブンで6〜8分焼く。


THC PBC
この名称はテトラ・ヒドロ・カナビネイティッド・ピーナッツ・バター・クッキーの略である。ピーナッツバターに含まれる油分は、普通のバターと同様に料理中にグラスの樹脂を溶かし出すので、特に前準備は要らない。

サラダボールの中で、小麦粉2カップ、ピーナッツバター1.5カップ、卵2〜3個、糖蜜3/4カップ、バター1カップ、べーキングパウダー小さじ1杯、塩小さじ1/2、それによくふるいにかけ粉にしたマリファナ60gをまぜ合わせる。効力を強めたければバターの代りにカナバターを使えばよい。べーキングトレイの上にクッキーサイズに材料を落とし、フォークの背などで整えて平らにする。190℃に熱したオーブンに入れ、10〜12分間焼く。焼き過ぎは禁物。

マリファナと一緒に、あるいは代りにハシシやハシシオイルを使ってもよい。またピーナッツバターの代りに別のナッツバターでもよい。


シンセミラ キャンディー
モロッコのリフ山岳地方に住む部族は、刈り入れたばかりのマリファナを茎のついたまま火にかざし、葉や花を燃やさないように茎を回しながら焼き上げる。それに塩をかけ、蜜に浸して、茎を食いちぎりながら食べる。次の料理は、この部族のやり方を基により洗練したものである。

取りたての上等のマリファナの花は快いバルサムの香りがすることがあるが、これに気付いている人の中には、つぼみを噛んで何とも言えない味を楽しみ、気持よいハイを享受している人もいる。このつぼみの風味と効力はキャンディーにすると一層向上させることができる。

シンセミラは本来、受精させずに成熟させた雌花周辺の葉の集まり(つぼみ)を指している。わざわざ受精させないのは、そのほうが THC の生成を促すと考えられているからだ。この料理はシンセミラを使うのが最もよいが、用意できなければ普通の種子の付いたものでもかまわない。

5〜10pぐらいの小から中型のつぼみを取り出し、噛んでみて味がよく、後に酸味の残らないものを選ぶ。シンセミラではない場合は、少々未成熟でまだ種子が余り付いていないようなほうがやりやすい。付いている種子は取り除く必要があるが、草が新しくて乾き切っておらず、くずれやすくなければ、親指と人差し指の間で軽くもめば大半の種子は簡単に取れる。これで取れないものはていねいに取り除き、つぼみ全体を糸でまいて固定する。出来上がったスティック状のつぼみは、お互いがくっ付き合わないように少し離しておく。

小さめのフライパンを弱火で暖め、大さじ2〜3杯のバターを溶かす。効力を増したければカナバターを使う。フライパンを傾けて溶けたバターを1か所に集め、つぼみをさっとバターに浸す。この時、バターの中に活性成分が溶け出してしまわないように低温で、1〜2秒以上浸さないように注意しなければならない。バターをよく浸み込ませたいときには、つぼみをからめるようにすればよい。次に15分ほど糸をつるして、余分のバターをしたたり落としてしまう。

糖蜜を用意し、その中につぼみを入れ上下させてたっぷりと蜜を付ける。そして再び蜜を切り、アリや虫のこない場所で1週間ほどつるして乾かす。蜜が固まったらもう一度蜜を付けて、さらに1週間乾かす。今度蜜が固まればもう食べることができるが、さらに長くつるしておいてもよい。

この調理法はつぼみの効力を高め、維持する面からも優れた方法といえる。蜜のコーティングは THC を酸化から守るし、草が真新しくまた北方の産であれば、THC の多くが THCA の型になっているので、つるしておくことで不活性の THCA を活性の THC に変換し、効力を増すことになる。もしこの変換を早めたいのなら、2度目の蜜入れの前に100℃以下のオーブンに1時間入れておけばよい。また、つぼみを長期間保存する予定であれば、最後の蜜入れから数週間つるした後で、アルミホイルかラップに包む。

このキャンディーは味のよいストーンな糖菓子で、グラスの最初の香気を保っている。グラスの種類が異なれば風味も違ってくる。


アカプルコ グリーン
カナビス料理の歴史の中でマジューンやバング、アマンタジアンほど古いものは見当たらないが、メキシコに伝わるこのアカプルコグリーンという料理も相当古い部類に属する。これはアボカドジュース風味のストーン料理で、標準的な調理法は次の通り。

大さじ3杯のワインヴィネガー、小さじ2杯のチリパウダー、1/2カップの粉状マリファナを混ぜ合わせ、1時間程ヴィネガー(酢)の気の中に置く。次に熟れたアボカド3個と刻んだ玉ねぎ1/2カップを加え、アボカドがぐしゃぐしゃになって全体が完全に混じり合うまでかきまぜる。これをコーンチップスですくって食べる。

この料理は風味もあり効力もあるが、著者の考えからすれば、マリファナとチリパウダーを混ぜる時にヴィネガーを使わないほうがよいと思う。酸性のヴィネガーはカナビス樹脂の溶解性をある程度弱めてしまうからだ。代る方法としては、1/2カップのオリーブ油を入れたフライパンでマリファナを数分間熱し、アボカド、玉ねぎ、チリパウダーにまぜ合わせればよい。レモンジュースを少し加えると風味を増す。レモンの酸がヴィネガーの時のように THC の浸出を抑えることはない。


ハシシ オイル ハニー
アメリカのカナビス売人の多くは、ハシシオイルをすぐに食べられるような形状にして常連に提供している。なかでも最もポピュラーなのがカナビスキャンディーバーとハシシオイルハニーである。いずれの料理もまずオイルかバターでハシシオイルを希釈して、材料とよく混じり合うように下準備する必要がある。ただ後者に関しては、バターのスコッチ味が蜜と合わないので、ギーを使ったほうがよいかもしれない。

小さめのフライパンを弱火で暖め、ハシシオイル1g当たり大さじ1杯のギーかバターあるいは植物油を加えて、完全に混じるまでかきまわす。溶けにくいようであれば温度を少し上げる。これにハシシオイル1g当たり1/2カップの割で蜜を加え、熱しながらよく混ぜる。暖かいうちにビンに移し、冷めてからキャップをする。通常この蜜は小さじ1杯で十分にハイになる。ビンから直接食べてもよいし、クラッカーに付けてもよい。湯に溶かせばストーンなホット飲料が出来上がる。これはハシシオイルティーと呼ばれている。


ハシシ オイル キャンディー
ハシシオイルとギーのブレンド液からは、オルガニック・キャンディーを作ることもできる。刻んで細かくしたナツメヤシとレーズン、いちじく、粉アーモンド各1/2カップと、粉アニシーズ、ナツメグ、ジンジャー各小さじ1杯をミックスし、少し暖める。それにハシシオイルを小さじ4杯加え、熱して混ぜる。冷ましてから練って棒状にまるめ、キャンディー状に切る。それを1個ずつアルミホイルかラップで包む。

別のやり方は、まずナツメヤシやレーズン等のミックスに水1カップを加えて混ぜる。それにハシシオイルを入れ、弱火で暖めながら焦げないように均一になるまでかきまぜる。濃くなって練れるほどの濃度になったら、よく油を塗ったオーブン用の皿に移し、オーブンを100℃にして焼く。切って分けられる固さになるまで約30分かかる。アンダーグラウンドで売られているキャンディーの中には、包み紙に1個当りの正確なハシシオイルの量を印刷したものもある。また、中には1本に1gの朝鮮にんじんの粉を加えているものもある。朝鮮にんじんはキャンディーのいやな効き方をする成分と拮抗し、よいハイの状態を保つ。


キャンディー ボール
この料理に使うカナビスはどんな形状でもよく、マリファナ、ハシシ、ハシシオイルのいずれでもよい。さらに調理に関しても、練るだけで、他に特別なことは必要としない。ナッツバターの油分がカナビス樹脂の抽出媒体として働くからである。

ナッツバター(カシューやアーモンド、ピーナッツなど)250gに対して、マリファナなら30g、ハシシなら15〜30g、ハシシオイルなら5〜15g 使う。マリファナやハシシはできるだけ細かくし、ハシシオイルはそのままナッツバターに加えて混ぜ、好みに合わせて糖蜜大さじ2〜3杯、さらに少量の干しぶどうやココナツ粉、粉末オレンジやレモン、丁子やナツメグなど適当に入れる。これらをよく練り、完全に混じり合ったら1〜1.5cmほどの大きさのボールをつくる。各々をフォイルかラップで包み、腐らないように冷蔵庫で保存する。1〜2個のボールで盛大な舞踏会(ball)がはじまる。


カナビス ミルクセーキ & アイスクリーム
ミキサーにミルクとクリームを各125ccずつ入れ、もんでよく粉にしたマリファナの花(種子と茎は除く)15gを加える。さらに小さじすり切り1杯のレシチン粒をふりかけ、ミキサーのスイッチを1〜2分オンにして混ぜる。次にシチューなべに移し、二重なべにして10分間湯煎する。やり過ぎるとミルクが凝乳分と分離してしまうので注意しなければならない。熱いうちに小さじ数杯の糖蜜を加えて混ぜる。出来上がったら、ミキサービンに入れ、上から小さじ1/2杯のバニラエッセンスを落とし、冷えるまで数時間冷蔵庫に保存する。飲む直前にミキサーで30秒ほどシェイクし、コップに移してストローで飲む。

アイスクリームに仕上げる場合は、生タマゴとホイップクリームを加え、ミキサーで泡立てる。それをプリンなどの空容器に入れ、ふたをして冷蔵庫で冷やす。フリーズしてしまうほど長く入れておくと、ホイップクリームがホイップする前のような状態にもどってしまうので、冷蔵し過ぎないようにしなければならない。

これらの料理はハシシやハシシオイルでも作ることができるが、この場合カナビスをまず少量の暖めたバターかギーに溶かし、ミルクとクリーム、レシチンに混ぜるようにすればよい。

このアイスクリームに次のカナビスチョコレートをのせれば、ゴキゲンなサンデーになる。


カナビス チョコレート
取りたてのカナビスのつぼみを手でほぐすと、そのにおいの中にチョコレートのような香りが混じっているのに気付くだろう。実際はこの類似は人間の感覚上だけのことで、カナビスとカカオ豆には直接の結び付きはないが、メキシコ産の上等なグラスはチョコレートとの結び付きを強く思わせる。この奇妙な類似性を押し進めると、次のような料理に辿りつく。

二重なべで湯煎にして100gのカナビタールを溶かし,小さじ1杯のバニラエッセンスと100gの糖蜜を加え、全体がよく混じるまでかき回す。出来上がったものはチョコレートに似ている。

この糖衣は好みと工夫次第でいろいろなケーキ、例えばカナビスレアケーキ、フロストカップケーキ、アイスクリームトップなどに使えるし、クラッカーに付けて食べてもよい。いずれにせよ皿までなめ回したくなるほどの代物である上に、ハイでよい気持ちにもなれるので、過去のどんなケーキとも比較にならない類いのものになる。味は驚くほどチョコレートに似ているが、食べてから20分もすると今までのチョコレートケーキとは実はまるで違っていることが分かる。

また、かき回している時に小さじ1杯のオレンジエッセンスを入れると別の味付けになる。


カナビス ホット ココア
ミルクまたはミルクとクリームの半々の混合液500ccを湯煎で暖め、熱くなったら小さじ1〜2杯のカナビタールと2〜4杯の糖蜜、1杯のバニラエッセンスを加えてよく混ぜる。それに塩を1つまみ入れてもよい。もしクリームが利用できなくてミルクだけの場合や、ウエストラインが気にならなければ、さらに小さじ1〜2杯のバターを加え、油分を増やして樹脂の吸収をよくするとよい。カップに入れてホイップクリームを落とせば2人前出来上がり。


ハシシ カレー
多量の食事といっしょにカナビスを摂るのは賢明ではないことは前にも述べたが、ハシシカレーは調味料棚に加えておくだけの価値がある。もともとカレーパウダーは、ハイになるには不都合な本格的食事の味付に使われることが多いが、ハシシカレーは軽くて栄養分の高い小料理のスパイスとして利用できる。

カレーパウダー1に対して粉にしたハシシ3〜4倍を混ぜ、ビンに半分位まで入れ、よく混じるように1分間強くシェイクする。ハシシの代りに茶色のカラスがあればさらによい。粉になりやすいし、色もカレーに似ている。出来上がったものは味の合いそうな軽食に小さじ1杯ほどふりかけたり、混ぜ込むかして食べる。バター炒めにした米や野菜類は脂肪分があるので理想的な料理といえる。

別のカナビスカレー調理法としては、カナバターに出来たてのカレー粉を混ぜ合わせて作ってもよい。これはカナビスパウダーと呼ばれている。


オニオン スープ ルデラリス
この少々無粋な名をしたロシア風スープは、ロシアの一部の地方にしか見い出されていない背の低いつるのようなマリファナ種・カナビスルデラリスに由来して付けられた。

薄くスライスした玉ねぎ4〜6個をたっぷりした油またはバターで炒める。玉ねぎが茶色っぽくなってくる少し前に、よくふるって粉にしたマリファナ15〜 30gを加え、色が変ってくるまで炒める。フライパンを火から下ろし、小さじ4杯の小麦粉を混ぜ込み、ふたをして弱火で時々かき混ぜながら5分ほど加熱する。

次にスープ用のなべに1リットルの湯をわかし、その中に調理した玉ねぎを入れる。フライパンに残った油の中には活性 THC がたくさん入っているので、スープの湯でよく洗ってなべにもどす。好みの調味料を加えて30分ほどぐつぐつと煮る。少量のワインかブランデー、効き目をよくしたければカナビスクッキングブランデーを加え、サワークリームやパルメザンチーズ、パプリカなどを色どりとして添える。

スープを皿によそる時には、よくかき混ぜて、表面に浮き上がった高濃度 THC を含む油分の偏りをなくしてからにする。各ゲストのスープはなべの上から下まで同じような割合で入れるようにしたほうがよいだろう。

このスープは、カナバターの時と同様に、油のカナビス抽出力を利用している。グラスの味は玉ねぎの風味とよく調和するし、サワークリームは脂肪を増やして吸収を助け、アルコールはさらにそれを促進する。また、十分に煮込んだ後でもグラスが粉っぽかったりした時は、サワークリームが粉をクリーム化して食べやすくしてくれる。

この料理はバリエーションが多く、玉ねぎの代りにマッシュルームやアスパラを使ってもよいし、混ぜ合わせてもよい。またサワークリームの代りに普通のクリームを入れてもよいし、スパイスはいつもの通り好みに合わせて使えばよい。


グラス リキュール
グラスを使った最高級のリキュール。これはカナビスクッキングブランデーのように、単に強いアルコールに樹脂を溶かし出して作ったものとは性格が異なる。このリキュールは実質的にはほとんど調理を要さないが、そのためかえってカナビスの芳香、風味はそのままそっくり生かされることになる。ある程度経験をつんで通になれば、異なったタイプのグラスが明らかに別のリキュールエッセンスになることが分かる。ワイン業者が様々なブドウを材料にして異なったワインを作るのと同じように、カナビスもその特性に応じて広いバリエーションのリキュールを作ることができる。また、いろいろなストックのリキュールをブレンドして新しいものを作ることもできる。

1/2リットル用の密封ビンに50gのマリファナ(どの部位のものでもよい)を入れる。ウォッカ、または最高純度の原酒を等量の水で薄めた半割り液を用意し、マリファナが完全に浸るまでたっぷりとそそぐ。密封して比較的暖かい場所に最低5日間放置する。その間マリファナが十分液に浸っているか注意していなければならない。足りなかったら液を補充する。5日経ったら液をこして別のビンに保存する。

こし取った後に残ったマリファナにはまだ活性成分が残っているので、第1回目と同様に再びウォッカに浸して5日間ほど放置する。こし取った液は最初のものといっしょにする。残ったマリファナには今度は蒸留水だけを入れ、さらに5日間抽出する。それ以上放置するのはかえって好ましくない。5日目には密封ビンのふたをゆるめて、煮立った湯にビンをつけて45分間湯煎して液を煮つめる。熱いうちに液をこし取り、保存してあるウォッカ抽出液に混ぜる。

これで抽出は終わるが、液中には多量の小さなカスが浮遊しているので、紙のコーヒーフィルターを使ってこし取る。フィルターは目づまりするので何回か取り替える必要があるだろう。液にはまだにごりが残っているかもしれないが、それを長細いボトルに入れ、1週間放置する。カスは下に沈んで液は透き通るので、サイフォンポンプで液をポットに移す。湯煎で熱して液が80℃ぐらいになるまで15分間暖め、好みの甘さに蜜を加え、きれいにしたボトルにじょうごで移す。

それを数ヵ月以上放置する。長く置けばそれだけよい。まだカスが出るようであれば再びサイフォンポンプで別のボトルに移す。ボトルには“CREME DE GRAS”というラベルを貼っておく。アルコール分は50〜60度ある。グラス1、2杯でアルコール分が効き過ぎてしまうようなことはないだろうが、15分も待っていれば確実にカナビスのハイがおとずれる。


レスティナ サティバ
ギリシャでは、味をよくするためにワインに松やにを加え、それをレスティナと呼んだ。松やにの代りにカナビスサティバを使ったのがレスティナサティバというわけだ。

だが、単純に置き替えるだけでは一つ問題がある。ワインのアルコール分は11〜13%なので十分な樹脂を抽出するのには弱過ぎ、せいぜいワインの味を変える程度にしかならないからだ。この間題を解決するには、最初に熱した少量の純粋アルコールかウォッカ、ブランデーで樹脂をまず抽出し、それをワインに加えればよい。カナビス材料としては高濃度のハシシオイルが最もよく、ワインの味とアルコール度を損うことなく、ワイングラスからより多くの THC を得ることができる。

30g程のアルコールを熱し,数グラムのハシシオイルを溶かし込み、冷め切らないうちに,1リットル弱の白ワインに加える。樹脂が均一に混じるようによく振る。ハシシオイルが利用できないときにはハシシを使う。4〜5gを粉にして100〜150gの熱したアルコールに溶かす。ハシシオイルほどよく溶けないので攪拌したり、暖めなおしたりする必要があるかもしれない。十分に溶解させてから、上と同様にワインに加える。

当然のことながら、アルコールを多く使えばワインの度数は上がる。ボトル1本(1リットル弱)のワインに純粋アルコールを30g加える毎にアルコール度は4%増加するので、11%のワインは15%になる。また,100度のウォッカかブランデーを30g加えるとアルコール度は2%アップすることになり、 120gを加えると全体で20%を超えてしまう。これはポートとかシェリーとかいった強いワインの部類に入る。


カナ ビール
1940年代初頭、戦争で日本軍がマニラ麻のアメリカヘの供給ラインを断ってしまったので、ワームクとダビッドソンという研究者が薬効を持たない麻を作ろうとカナビスの改良を試みた。彼らはカナビスの唯一の親類属であるホップに目を付け、ホップの株にカナビスをつぎ木しようとした。戦争中は一本も成功しなかったが、戦後続けた実験で、今度はカナビスの株にホップをつぎ木して生育・開花させることに成功した。成熟時の植物の外観はホップのつるそのもので、ホップ独得のにがみもかおりも持っていた。だが、これが同時にマリファナと何ら変わらない程の量のTHCを含んでいたのである。

1970年代に入りこの埋れた情報が雑誌やパンフレットや本に紹介され一般に知られるようになった。アメリカ連邦政府はその時以来、多くのグラス栽培家がつぎ木でカナビス化したホップを育てていることに関心を持つようになった。農務省ではすべてのホップ栽培及び流通業者に通達を出し、ホップ取り扱い業者とビール業者以外にホップを売らぬように求めた。

衆知のようにホップはビールの味付けに使われるが、化学構造的には THC に関連したリプリンという物質を含んでいる。双方の効き方は余り似ていないが、リプリンは弱い催眠性を持っており、気分をリラックスさせ、眠けをもたらすビールの効果の源となっている。

ここで、カナビス化したホップでビールを作ったらどうなるか、という疑間が出てくる。果して1本のビールがマリファナのハイをもたらしてくれるのだろうか。確かにタイやネパール、アフガニスタンのような最高の効力を持ったグラスの株で、最高の土壌で生育すれば可能性はあるかもしれないが、しかし難しさの一つはホップの実からだけで十分なカナビス樹脂を抽出できるかどうかに係っている。油溶性の樹脂は水っぽいビールには溶けにくい。たとえアルコール度の高いビールであっても抽出には十分ではない。THC の効力を確実に引き出すには、予めカナビス化したホップの実をウォッカか純粋アルコールで抽出し、これを醸造後のビールに加える。醸造中に加えると発酵のプロセスが止まってしまうので好ましくない。

カナビス化したホップを利用できない時には、カナビスとアルコールの溶液をビールに直接混ぜればよい。量は実験を要するが、ウォッカやエタノールで酔っぱらってしまうほどは多くはなく、しかもカナビスの効力が十分にハイを導くようなバランスを見い出さなければならない。

最近、つぎ木したホップに THC が存在するというワームクとダビッドソンの発見に、一部の人は否定的な報告をしている。その論点は彼らの採用した THC の存在確認の方法が正当ではないという点にあるが、この疑問が解決されぬ限り、つぎ木を試みることは時間の無駄といえるかもしれない。


カナビスとコーヒー
アジアと北アフリカの一部の国では、ハシシをコーヒーに混ぜて飲む。記録によるとこの組み合わせは、効いている時間のほうは短くなるが、ハシシの効力を高めるという。1857年ジョン・ベル博士はこの現象を論文に取り上げ、ハシシの吸収が早まるからだろうと述べている。しかしこれだけが原因ではなく、コーヒーの中のカフェインやそれに似た物質が何らかの作用をしている可能性も考えられる。薬品はしばしば相互の効力を強め合うことがあり、どうやらカフェインはカナビスの興奮作用を強めるらしい。カナビスの最初の現われる効果には興奮作用があるので、カフェインが初期の効果を高めるのだろう。数時間もすると、この興奮は通常眠気へと変わる。コーヒーは、当然のことながら倦怠感を晴らす効果を持っている。とりわけこうした方面に通じた人達は、一本のジョイントと一杯のコーヒーが朝のはじまりには完璧な組み合わせであることを知っている。一日を始めるには十分な刺激になるし、かつまた縛られた感じからゆったりと解放された気分になれる。


コーヒーにカナビスを加えるにはいくつか方法がある。最も気持ちがよくエキゾチックなモーニングカップは、トルコ風目覚めのコーヒーだ。

トルコ風目覚めのコーヒー
まず良質のコーヒー豆をポット1本分用意する。ポットはトルココーヒーポットを使い、1人当り小さじ1杯のよくひいたアラビアンモカを入れる。このコーヒーとポットはコーヒー専門店で入手できる。カルダモンシーズの粉を1つまみと、1杯あたり0.5gの粉にしたハシシを加え、必要な分量の水を入れてポットを弱火で温める。ふきこぼれそうになったら直ちに火から下ろす。デミタスカップに小さなスプーンを添え、小さじ1杯の蜜を入れて供する。これがハシシの有無にかかわらず行われているトルココーヒーの流儀だ。コーヒーは上をすくって飲み、底からはモカや蜜、それにキャンディー状になった部分をスプーンですくって食べる。


カナビスとコーヒーの他の組み合わせのいくつかは次の通り。

レプラコーン デライト
アイリッシュスタイルのコーヒー。カップ入りのコーヒーにグラスリキュールをそそぎ、ホイップクリームを添える。リキュールの代りにカナビスクッキングブランデーを入れてもよい。


ジャック タール コーヒー
コーヒーをわかし、1gのカナビタールを溶かす。アルコールを加えないので全部は溶け切らず、少々コーヒーの表面に浮き上ってくるかもしれないが、直ちに濃いクリームを少し入れる。クリームの脂肪分がタールの溶解を促し、吸収を助ける。これに蜜を少し加えると一層風味が増す。しかし糖分が多すぎると脂肪の消化が遅くなることを忘れてはならない。


バターボール コーヒー
コーヒーに小さじ数杯の濃いカナバターを落として飲む。コーヒーにバターを入れるというのに抵抗を感じる人もいるかもしれないが、多くの人がこのやり方を楽しんでいる。食欲がわかなければ敬遠しておいたほうがよいだろう。


ハシシオイル コーヒー
熱いコーヒーにハシシオイルを数滴たらし、クリームを加える。


喉の刺激をいやす茶
これまでは肺と直接関係のない、飲食用の料理ばかりを取り上げてきたが、肺の保護のためとはいえ、多くの人達はなお喫煙をやめようとはしないだろう。かく言う著者もやめられずにいる。従って喫う限りにおいては、下のような茶をたしなみながら少しでも気持ちよく喫おう。

以前からハシシを吸っているアジアや北アフリカの国々では、いがらっぽいとかぜいぜいするとかいった意味の語彙が多く、国民に共通する言語となっているが、そのために喉の痛みを和らげ、クールでさわやかな気分になるための茶もいろいろ工夫されている。

そうした中で最もポピュラーなのがモロッコティーで、ブラックティー2に対してスペアミント葉を3、ハイビスカスを1ブレンドする。ミントは喉をクールにし、通りをよくする。ブラックティーとハイビスカスはマイルドで快い収れん剤として作用し、またブラックティーに含まれる2%のカフェインは、カナビスのだらだらした後作用を抑えてくれる。

茶の出し方は紅茶と同じで、煮たりせずにただ湯を入れて煎じる。煮ると、ミントやヒメコウジなどの香りの強い葉は揮発性の油が蒸散してしまい、香りの素もとんでしまう。湯をわかし、沸騰したらすぐに火からおろし、30秒程さまして落ちつかせてから、茶の入ったティーポットにそそぐ。2〜3分したらカップに入れて供する。ハイビスカスは興味深い酸味を持っているが、蜜で茶を甘くしてもよい。蜜はまた緩和剤としても働き、喉の通りをよくして、煙りから喉を守り鎮める。白砂糖はよい緩和剤とは言えず、喉のいがらっぽさをさらに増すことさえある。

著者はモロッコティーを作るときに、時々ハイビスカスの代りにバラの実を使う。味はお互いに似ているが、後者にはビタミンCやルチン、バイオフレビノイドが含まれている。喫煙で体内のビタミンCは激減してしまうが、バラの実はそれを補う働きをする。さらにビタミンCはルチンやバイオフレビノイドと一緒になって、いたんだ喉の毛細管の荒れを直し、抵抗力を高める。またバラの実は弱い収れん剤としても働く。しかしこうしたバラの実の長所は、単に湯に浸しておくだけでは抽出しきれず、予めほぐして煮ておく必要がある。これをブラックティーとミントで出した茶に入れる。


茶の工夫
ハシシスモーカーのための理想的な茶は、喉を和らげる芳香剤、緩和剤、治療剤とマイルドな収れん剤をブレンドしたものから成る。弱い去たん剤も含むと同時に、鎮痙剤ともなる口当りのよい葉も入っていたほうがよい。

喉の痛みを和らげる緩和剤としては、アニス、スターアニー、リコライス、ササフラス、ニレの樹皮、カントウ、コンフリーの根、アマの種子、マシュマロ、スイカズラの花などがある。

喉を気持ちよくさせる芳香剤としては、ペパーミント、スペアミント、タイム、サルビア、ヒメコウジ、カルダモンシーズ、丁子、シナモン、オールスパイス、ユーカリの葉、アンゼリカシーズ、ヒリップ、ジンジャー、コエンドロの実、キャトニップなどがある。

シナモンを使う場合は、スティックを小さく切ったものを使う。粉シナモンは茶をどろりとさせるゼラチン状の物質を出すからである。またスティックから作ったものにはわずかだが、緩和剤としての働きがある。リコライスやマシュマロの根も同様の粘着性の物質を出すので控え目に使い、あまり長く煎じないようにしなければならない。マシュマロの葉は根よりも粘着物質を出さないが、花はさらに少ない。

マイルドな収れん剤としては、タイム、サルビア、ローズマリー、コンフリーの根と葉、朝鮮にんじん、オオグルマなどがある。

治療剤としては、ハイビスカスやバラの実のような刺激性のピリッとしたものもあるが、純粋のビタミンCでもよい。粉状または固型状のものがあり、薬局で売っている。レモンの代用ともなり、小さじ1/3で1gに相当する。多くの人はひとつまみ(300〜500mg)以上は好まないが、酸っぱ過ぎたら蜜で甘みをつけてもよい。

去たん剤としては、ニガハッカ、モウズイカの花、アキノキリン草の葉、ヒメムラサキ、忘れな草の葉などがある。

地中海の多くの国々で飲まれているサルビアミルクは、快い味と呼吸器官に好ましい効き方をするといわれている。作り方は簡単で、サルビアの葉をミルクで煮てしぼり出す。蜜を加えてもよい。

ジャワでは、ハイビスカスの花をココナツミルクで煎じ、冷やしてから、せきや喉の炎症を和らげる口あたりのよい飲料として飲まれている。朝鮮にんじんは神経や血液の循環、分泌腺の強壮剤として優れている。また,具合の悪いところの直りを早くする働きもある。もし多量のカナビスを吸ったり食べたりするパーティを計画していたら、数時間前に朝鮮にんじん茶をたっぷり飲んでおけば、少々やり過ぎても平衡を保つことができる。

スイカズラの花はよい緩和剤にもなる上、鎮痙剤としての性質も持っている。